<その7>「JACCSドメイン問題」

  12月6日、「商標の『JACCS』を勝手に使うのは不正競争行為にあたる」として、信販会社「ジャックス」が富山市内の簡易組み立てトイレ販売業「日本海パクト」を相手取り、ドメインの使用差し止めを求めていた訴訟の判決が出た。
  判決は「使用差し止め」を命ずるもので、ジャックス側の主張が受け入れられたものである。

  さて、事件の詳細や判決の内容については他のニュースサイト等に譲るとして、ここでは金融会社のドメインについて考えてみたい。

  この「jaccs.co.jp」というドメイン、普通なら「信販会社:ジャックス」のサイトと認識する人が大多数であると考えられる。現在カード会社のサイトというと、利用明細の照会や実施中のキャンペーンの案内、発行カードの紹介などの情報を見ることができる。
  今後、こういった信販会社のサイトで、ローン商品等の販売が行われた場合、紛らわしいドメインのサイトを使って詐欺行為を働く者も出てくることも予想される。金融会社が絡むだけに非常に怖い問題である。

  インターネットドメインの取得は、いわば「早い者勝ち」が原則である。しかし、こういう問題を考えると今回の富山地裁の判決を大いに支持したい。

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