一部スーパーマーケットにて感じたことを、今回は取り上げたい。
 そのスーパー(仮に名前をQ社とする)では、ポイントカードとしてQカード(仮名)なるものを発行している。このカード、精算時にレジで提示することによって、買い上げ金額の1%相当ポイントがつき、500ポイント毎に「500円割引券」として還元されるものである。
 さて、このQカードだが、ただのポイントカードなら何の問題も発生しない。しかし、Qカードにはポイントカードの他にクレジットカード(ハウスカード)としての機能も付いているのである。
 このカード、発行は至って簡単。もともとポイントカードなので、申込書に必要事項を記入して、身分が証明できるものと一緒に提出すれば、即時発行される。しかも基本的には、クレジット機能もすぐに使えるという触れ込みである。Q社の出店エリア外に居住の場合、クレジット機能は利用できないが、出店エリア内ならば、18歳以上の電話連絡可能な方ならクレジット機能付きのカードを発行してもらえる。
 通常、クレジット機能の付いたカードというのは最低限のセキュリティーを保つために、カードフェイスに名前をエンボスしたり有効期限をエンボスしたりするものだが、Qカードの場合、それらがない。
 個人を特定できるのは、裏面のサインだけである。
 では、クレジット機能利用時に、本人確認する仕組みがあるかというと、「ない」のである。
 Qカードでのクレジット利用時には、カードを提示して「翌月1回払いで」というだけでいい。あとは、カードと利用控えを受け取って帰るだけである。POS直結のオーソリチェックはされるが、本人確認する仕組みがないのである。しかもこのカード、クレジット機能が付いていても、ポイントカードとしてしか使ってない人が多く、クレジットカードを持っているという認識が全くない人が多いのである。それ故かQカードをポイントカードとして使った場合、レシートをその付近に捨てていく人が多い。そのレシートには会員番号が載っているにもかかわらず。
 さて、ここまで書けば、クレジットカードに興味のある方はどのような問題点があるかが判ろう。
 「偽造される可能性が非常に高い」のである。
 食品レジ付近に1日張り込んでいれば、100枚やそこらのレシートは簡単に手に入る。そのデータを元に、簡単に偽造できてしまうのだ。
 店員によると、Qカードにクレジット機能を付けている人の割合は7割以上。つまり、偽造〜使用が成功する確率も7割以上ということである。
 このスーパーの関係者の方、このレポートを見ていたら、対策を立てて下さい。私は怖くて見ていられません。
(内容の特性上、スーパーが特定されないように実名は伏せてあります。あしからずご了承下さい。)

 (2000.5.5)

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